小三治さんの「枕」は 今年も長かった
1年ぶりに小三治さんの落語を聞いてきました。
今年も、昨年以上に「枕」が長かった。
戦時中の疎開の話、敗戦直後の新宿、北海道、乗馬、とにかく馬の話 … 。
ちなみに「枕」とは、
「話の前置き。落語などで、本題に入る前の短い話」のことです。
ほぼ1時間の「枕」のあとの本題「馬の田楽」が終わったのは、
独演会終了予定の3分前。
これで終わるのかと思っていたら、そのあと「中入り」。
ところが、右隣りに座っていた中年カップルは、中入りで帰っちゃいました。
カップルさんたち、もったいないことをしたなと思います。
小三治さんの「枕」がどんなものなのか、知らなかったのでしょう。
中入り後の本題は、昨年と同じ「小言念仏」。
何度聞いても、面白い。
爆笑の嵐でした。
小言念仏 (さわり)
仏壇の中に蜘蛛の巣が張っている、掃除をしろ、
ナムアミダブッ、ナムアミダブッ。
花を取り替えろ、水を取り替えろ、
ナムアミダブッ、ナムアミダブッ。
…
飯が焦げ臭いぞ、なに隣の家です、行って教えてやれ、
ナムアミダブッ、ナムアミダブッ。
赤ん坊が這って来たぞ、そっちへ連れて行け、
ナムアミダブッ、ナムアミダブッ。
変な顔をしているぞ、今考えているぞ、
ナムアミダブッ、ナムアミダブッ。
あぁ、やっちゃった、ボロ布で拭きなさい、
ナムアミダブッ、ナムアミダブッ。
…
どじょう屋が通るから呼び入れろ、「どじょう屋!」、
ナムアミダブッ、ナムアミダブッ。
…
どじょうを鍋に入れて、酒を入れろ、
ナムアミダブッ、ナムアミダブッ。
なに苦しがって暴れていますだと、
ナムアミダブッ、ナムアミダブッ。
鍋を火に掛けろ、飛び出すからしっかりフタを押さえろ、
ナムアミダブッ、ナムアミダブッ。
なにゴトゴト苦しがっています、そうだろ、
ナムアミダブッ、ナムアミダブッ。
静かになったな、フタ取って見ろ、
ナムアミダブッ、ナムアミダブッ。
なに、腹出してみんな死んじゃった。
ざまぁ見ろ、 ナムアミダブッ、ナムアミダブッ。