人生百年 有為自然

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有為自然 73   猛暑の夏 何度電話しても 母が出ません

  猛暑の夏 何度電話しても 母が出ません

 

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母の認知症発症のはなしのつづきです。

連日、猛暑が続いていた、あの夏のことです。

朝昼夜と、1日に3回、母に電話していました。

遠く離れて住んでいるので、心配でたまりません。

 

「ごはん食べた?」 「食べたよ」

「何を食べたの?」 「ごはんとお味噌汁と焼いた干物。」

「水は飲んでる? 水分を取らなきゃダメだよ」 「水は飲んでるよ」

しっかりした声で、返事していました。

今考えると、そうではなかったのです。

 

8月末、朝ドラが終わったあとの午前8時半、いつものように電話しました。

出ません。

トイレかなと思い、9時に電話しますが、ダメです。

9時半、10時、やはり出ません。

10時半に電話したとき、「息子さんですか」という声がしました。

近所の方です。

「猛暑の中を、お母さんがふらふら歩いていらしたので、

連れて帰って来たところです。今、水を飲ませています」と。

その後、身内もやってきます。

 

翌日、空路で帰郷し、実家に急行しました。

帰って一番驚いたのは、台所の水道水がほとんど出ないことです。

極細の水が、ツーっと落ちるだけです。

仕方がないので、洗面所でやかんに水を入れます。

すぐ水道屋さんに電話し、修理してもらいました。

修理を頼むこともできないほど、判断能力が落ちていたのでしょう。

 

この状態が数カ月は続いていたのです。

どうやって煮炊きしていたのか。

あとで知ったことですが、母は調理もしていなかったようです。

近所の小さな商店の方が、「お母さんがいつもパンを買いに来ていらしたので、

ちゃんと料理をつくって食べなきゃだめよ、と話していたんですよ」と。

熱中症、脱水症、低栄養になるはずです。

これが、認知症の症状を急速に悪化させたのだと思います。

 

その後、病院に入るまでの1週間あまり、母と二人で過ごしました。

次回、その1週間の話をします。

 

* マリーゴールドニチニチソウは、初めて種子を買ってきました。

  芽が出て育つのが楽しみです。

  ある程度育ってから植え替える予定です。