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有為自然 106   中3の夏休み課題は 「毎日、泳ぎに行くこと!!」

 中3の夏休み課題は 「毎日、泳ぎに行くこと!!」

 

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あるとさんの、今週のお題「海」に刺激されました。

 

中学2年。

成績上位、暗い、周りにとけ込まない … などが原因なのか、

クラスの一部の女子に蛇蝎のごとく嫌われました。

彼女たちは、これ見よがしに私の悪口を言います。

 

「父が転勤してくれたら … 」と、ずっと願っていました。

幸運なことに中学3年で、初めての転校となります。

1500人を越える大規模校から、全校生徒58名、3年生は20名の小さな中学校へ。

地元の生徒たちは、気持ち良く受け入れてくれました。

保育園・小中学時代の10年間のなかで、最も幸せな1年間を過ごすことになります。

 

先生が突然、午後の授業をやめて、

みんなで海に行き、貝をとって煮て食べたこともあります。

今だと、管理職や教育委員会がうるさくて、とてもできないだろうと思います。

 

翌年3月に高校受験をひかえていましたが、クラス担任は私に

「毎日、海に泳ぎに行くこと!!」という「夏休みの課題」を与えました。

私だけが泳げなかったからです。

 

住まいから海までは、直線距離で100メートルもありません。

自宅で海パンに着替えて走っていくと、そこは海です。

先生に言われたとおり毎日、海に行きました。

 

海岸線から直角に突き出た防波堤の突端から、波打ち際に向かって泳ぎます。

防波堤からの角度を少しずつ広げ、斜辺を長くしながら、

泳ぐ距離を延ばしていきました。

そして突端から、50メートル先の岩場まで泳げるようになります。

夏休みが終わる頃には、岩場までの3往復300メートルも、

「泳げる」ようになったのです。

 クラス担任の〇〇先生には、本当に感謝しています。

 

母の見舞いで帰郷した折のことです。

母の施設から数十キロ離れた、中学時代に住んでいた地を一人で訪ねました。

住まいはあとかたもなく消え、草茫々でした。

海岸には、新しい防波堤がつくられています。

卒業した中学校は小学校と併設でしたが、ともに廃校

かつての運動場には、夏草が生い茂っていました。

 

中学3年のときの「幸せの地」は、もはや「夢のあと」に変わり果てています。

しかし、あの1年間は最高に幸せな刻(とき)でした。

 

庭にこしらえた(かまど)で、流木を燃やしてご飯を炊きました。

アサリなどの、岩についた海苔

父が毎日のように釣ってくる魚、それらを食べます。

釣り好きな父は、手漕ぎの舟を購入しました。

私も漕いだことはあります。