同級生の「身代わり」になって 体育教官室へ
自転車通学の生徒が多い高校でした。
学校の近所から通う者には、許可されません。
許可のステッカーが貼ってない自転車が、自転車置き場から撤去されました。
体育教官室の前に、ずらりと並べられています。
同じクラスの◆◆君から、
「オレの代わりに自転車を取りに行ってほしい」と頼まれます。
何度も注意されているようです。
「ああ、いいよ」と気軽に返事し、教官室に行きました。
「失礼します。自転車を取りに来ました」
「どれだ?」
「この自転車です」
「もう乗ってくるなよ」
「ハイ」
自転車をもって、◆◆君が待っている校舎の裏に急ぎます。
「ドキドキしたよ」と話していると … 。
いつの間にか背後に、大柄な△△先生(体育教師)。
それから、二人並んで説教されました。
どう見ても、私の動きには不自然なものがあったのでしょう(笑)。
ちなみに、生まれて初めて口にしたタバコは、◆◆君からもらったものです。
国立大の入試前夜のことです。
高校側が入試のために借り切ったホテル。
他の生徒たちは真剣に、受験本番に向けて最後の勉強に取り組んでいます。
目をつぶっていても合格できると高をくくっていました。
結果は、不合格。
油断大敵というより、その大学には行きたくなかったのが本音。
そして私大へ。
◆◆君は悪友ですが、なつかしいヤツです。
今、どうしているんだろう。