人生百年 有為自然

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有為自然 153    美人じゃないと思っている たくさんの同志よ !!

  美人じゃないと思っている たくさんの同志よ !!

 

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クセになると、やめられません。

「ヨーコさんの言葉」シリーズ。

 

『ヨーコさんの言葉 それが何ぼのことだ』

佐野洋子・文 北村裕花・絵 講談社 2016年)

 

美人じゃないと 思っている たくさんの同志よ、

私たちは いばらの道を 歩いてきた。

   …

しかし我々同志は、 実に多様であるのだ。

多様とは豊潤なことだ。

世界が豊かであることに 貢献しているのよ。

今さらこの豊かさを捨てて、エリート特権階級に首をつっこめる ?

あーつかれた。

同志よ、 わが身をはげますって つかれるよね。

 

   「美男」「イケメン」は、自分にとって縁がない言葉。

   「美人じゃないと思っている同志よ」と言われると、

   思わず「オーッ!!」と言ってしまいたくなります。

   「スポーツ」では「いばらの道」じゃなく、

   「ビリの道」をいつも走っていたなァ(笑)

 

崩壊はとどまらない、 ぐんぐん スピードを増して いくのである。

六十三になると ものわすれがひどくなり、

物の名前や人の名前が すぐ出てこない。

「あれ、あれ、」「あの人、あの人」 と日に五十回は言っている。

記憶力の肉が たれてきているのだ。

集中力が薄まり、 仕事が続かない。

精神力の肉も たれさがってきている。

 

   うんうんとうなずきながら、読みました。

   アイカタと二人でテレビを見ていて、タレントなどの名前が出てきません。

   お互いに「わかっている、わかっている、あの人、あの人」の繰り返しです。

 

「 … あのね、 孔ちゃんが死んだって。

脳梗塞で、倒れたの。 サンフランシスコで」

気がついたら、私は受話器を持ったままで 床にペタンと座っていた。

   …

何もわからず、しかし、 ただ無念だった。

私は大声を出して泣いた。

私達が老いて、 誰にも死が近づいている。

これから 生き続けるということは、

自分の周りの人達がこんな風に はがれ続けることなのだ。

老いとは そういうさびしさなのだ。

 

   一昨日、訃報のメールが入りました。

   私たちの「研究会」のなかで、最も尊敬できるお一人でした。

   はるか遠方に住んでいらっしゃったので、葬儀には行けません。

   神父さん、恩師、大先輩、元同僚、元同僚の連れ合いさん、同級生の … 。

   この2~3年で、亡くなった人たちです。

   こうやって、「死」に慣らされていきます。

   かつては、「死」をおそれていたこともあるのに … 。

   今は、病弱なアイカタよりも長生きしなければ … の一念だけです。