「 先輩たちの卒業を祝って カンパーイ !! 」
「先生を偲ぶ会」に来た、後輩の一人。
彼の思い出は、私たちが高校を卒業するときのことです。
3月、まだ寒い時期。
深夜、県都を見下ろす、樹々が生えた丘で「卒業祝い」をしてくれました。
私は、高校時代に授業をサボることを覚え、
学校の受験体制に反発していましたが、いたって真面目。
飲酒・喫煙は、やったことがありません。
親の仕送りに支えられた下宿生活だったので、勉強もよくしました。
そんな自分に、高1の彼らが「卒業祝い」を企画してくれたのです。
このときに、初めて飲酒しました。
旨いとは全く感じませんでした。
彼は飲み過ぎて、泥酔し … 。
あとは、ご想像ください(笑)。
高校時代最後の、なつかしい思い出です。
よくも、あんな時代があったものだと思います。
後輩は、弁護士になります。
「母校の同級生に4人弁護士がいるけど、
そのなかで自分が最初に司法試験に受かった」と言っていました。
扱う訴訟は、ほとんど貧しい人、弱い立場の人間のため。
今も、さまざまな訴訟のまとめ役を引き受け、多忙な生活を送っています。
ニュースで大きく扱われた事件の、加害者の弁護を引き受けたこともありました。
「なぜ?」と、質問したことがあります。
「加害者の勤務先の顧問弁護士をしていたので」とのことでした。
罪は否定できない以上、そこに至る経過を説明し情状酌量を訴えたのでしょう。
それにしても、高校1年生なのに、
なぜ、かくも社会的知識、問題意識があるのか、驚いたものです。
高校3年の私より、知的に上をいっていたわけですから。
171~180 記事一覧
171 目も悪ければ、耳も鼻も、膝も腰も… 悪い。ところが、近視が完治しました。
172 ボランティア仲間の父はダッソウヘイ。「センソーは こんなもんじゃない」。
173 認知症の母がくりかえす言葉。「お父さんは 亡くなったの ?」
174 一目ぼれで、憧れの同級生。「街で見かけても、わからないね」
175 先生は知性の人だった。自宅のアトリエには、自画像が何枚も。
176 子どもたちの通学路のツバキに、チャドクガ。 市役所に電話して … 。
177 台風で、大きな桜の木が倒れた。地域の「何でも屋さん」になった。
178 僧侶になった後輩。 ツッパリ高校生たちを惹きつけた話。
179 保小中高、ずっと同級生。パンツともだち !? 今は、建築士。
180 高1の後輩たちが「先輩の卒業を祝って、カンパーイ!!」。 今は弁護士。