下り坂で 自転車のブレーキが 効かなくなった
八千草薫さんの追悼の番組のなかで、
彼女が女学生時代、自転車のブレーキがこわれて、
天水桶に突っ込んだという話がありました。
そう言えば、私も九死に一生、
いや大げさなので、ヒフティヒフティの危うい目にあった経験があります。
思い出すだけでも、怖い。
高校時代、下宿していた県都でのことです。
大通りの下り坂を、中古で買った自転車で下っていました。
向かう方向に十字路があり、市電の電車通りと交差しています。
下る途中で、ブレーキのワイヤが切れた !!
「どうしよう!!」
赤信号になる前に、渡ってしまいたい。
その前に横に転ぼうかと … 迷っているうちに、
運よく電車のレールを越えていました。
もし、あのとき信号が赤に変わり、車や電車が横から来ていたら … 。
信号の手前で、うまく転べただろうか ?
そのまま、突っ込んでしまっていたら ?
ほんとうに恐しい体験でした。
そのあと、郵便局の払い下げの自転車を親戚からもらいました。
赤い車体を、まっ黒なペンキで塗りなおしたものです。
今度は、頑丈な自転車でした。
体重48キロという貧弱な身体に、破れ帽子、つぎはぎのズボン、
バンカラを装ったスタイル。
そして、まっ黒な自転車。
何ともへんてこな通学スタイルです。
どう見ても、ジョシにはもてませんね(笑)。