人生いろいろ、キョーシもいろいろ。
彼は、どちらかというと「ふつう」ではない、キョーシの一人でしょう。
彼が経験したことと、私の目とで、
コーコーキョーシ、コーコーキョーイクの現場を見ていきたいと思います。
ウン十年前から、数年前までの。
彼は、最初からキョーシを目指していたわけではありません。
テレビのセンセードラマのような、「明るいキョーシ像」など持っていませんでした。
逆に、自分の受けた小中高のキョーイクに対して、激しい怒りをもっていました。
大学に残って研究者になるほどの知力も、気力も体力もありません。
結局、自分の受けたキョーイクへの反動から、
「真のキョーイク」をめざして、キョーシになりました。
文学部でとれるキョーイン免許、彼の場合は「シャカイカ」。
ところが、「シャカイカ」が大の苦手。
チリもセカイシもニホンシもケイザイも。
暗記が、大々々不得意。
好きなのは「倫理社会」ぐらい。
「人生いかに生くべきか」は、好きなのです。
自分が受けた「暗記中心の、つまらないジュギョー」ではなく、
「知的で、面白いジュギョー」を目指します。
「シャカイカ嫌い」を、「好き」にして見せると意気込んでいました。
キョーイクに恨みをもち、シャカイカも苦手。
こんな人間が、コーコーキョーシになってしまったのです。
こんなキョーシ、生徒たちにとっては、どうなんでしょう ?
ほとんどの人が、コーコーキョーシに縁があります。
私はキョーイクガッカ出身なので、知人にはキョーシが圧倒的に多い。
そのなかで最も親しい友人である、コーコーキョーシの話を綴っていくことにします。
「事実」をもとに、諸般の事情からほんの少しばかりのフィクションも交えて。
「幸」と「不幸」の交錯する、
「塞翁が馬 コーコーキョーシ人生」の、始まり始まりです。
ふつうの「キョーシドラマ」は、かっこいい。
しかし、これからの話は … 。
それは、読んでのお楽しみ(笑)。