1年〇組で ジゴクを味わった 話(4)
「1年〇組 嫌われセンセー」の話。
彼は、初めてクラス担任をしたとき、
生徒たちの要望にこたえて、夏休みにクラス独自の合宿を計画しました。
ガクネンシュニンの反対にあい、もがきながら準備をすすめます。
ところが、クラスのセートの一人から、
「いいかげんなんだよなあ」と軽口をたたかれたことに、逆上してしまいました。
「何だとぉ~」。
そのセートにブチ切れてしまったのです。
どうみても、キョーシとしてダメです。
彼はまだ、ジュキョーの観念が強かった。
「ものの言い方」「礼儀」ってものがあるだろう、と。
ジョシだけのコーコーでしたから、乱暴な言葉使いをする子もいました。
セートの言葉にカチンときたのです。
衝突して以降、クラスが3つに分かれます。
彼に敵対するグループ、中間派、おとなしいグループ。
セートの大半が、敵対するグループの顔色を見ます。
クラスの雰囲気は、生徒にとっても担任にとっても最悪な状態になりました。
彼は、毎朝、自分のクラスに行くのがつらかった。
登校拒否の生徒の気分です。
朝ホームルームに行って、何を話してもシラーッとしている。
笑いが消えたクラス。
1学年が終わる3学期の終業式の日まで、ジゴクだったというのです。
キョーシをやめたいとまで思いました。
長い髪をバッサリ切り、ボーズ頭に近い状態に。
救いは、ジュギョーに熱心だったこと。
他のクラスでは信頼され、ジュギョーではけっこう人気があったのです。
3学期の終業式の日。
一人住まいのアパートに戻りました。
そのとき、「これでやっと1年〇組から、解放された!!」と、
心の底から安堵したそうです。