コーナイに モクが蔓延した 話(19)
「あの時は、ひどかった」と、Kセンセーが話し出しました。
2校目のコーコーは、新設校。
セートシドーの担当をしていたときのこと。
ある時期、セートの喫煙が校内中に蔓延した。
昼休みにコーナイをパトロールしていると … 、
トイレ前に立っている見張りのセートが、合図する。
走って逃げだしたので、急いで駆けつける。
トイレは煙が充満し、火のついたタバコが転がっていた。
逃げる姿は見えたが、誰だかわからない。
一周して、また同じトイレに来ると、再び喫煙のあと。
完全になめられている。
放課後、校内に捨てられた吸殻を拾ってまわる。
バケツ半分にもなった。
近所からも、苦情の電話。
「お宅のセートが、家の庭に入ってきてタバコを吸っている」と。
謝りに行き、捨てた吸殻を掃除して帰る。
また、電話。
「駅までの畑の中の農道を、お宅のセートがいつもタバコを吸いながら帰る
ガッコーは何を指導しているんだ」と、えらい剣幕である。
道路から見えないところに車を置き、張り込み。
一度もつかまえることはできなかった。
テレビの刑事ドラマのようにはいかない。
通学路にある神社の境内。
ちょうど下校時で、自分たちは出張からの帰りだった。
同僚と一緒に、境内を通って勤め先のコーコーに向かっていた。
すると、向こうからタバコを吸いながらセートがやってくる。
「オイ、君、タバコ」と言うと、「何だよ」と詰め寄って来た。
「ぼくは、君たちのコーコーのセンセー。わかる?」と言うと、
途端に「すみません。勘弁してください」とペコペコし始めた。
「ガッコーに戻るぞ」と連行。
すると、また向こうから、吸いながらやってくる。
「オイオイ君たち、タバコ」というわけで、3組5人ほどつかまえた。
車で見張るより、はるかに効率がよかった。
蔓延したコーナイ喫煙は、いったいどうなるのでしょう。
Kセンセーのタバコをめぐるドタバタは、続きます。