それって おどしじゃない ? 話(26)
「大変なコーコー」でのジュギョーについて、
Kセンセーは、語りつづけます。
セートたちは、チューガッコーでの学力が非常に低い。
だとしたら、どうするか。
何を教えるか、テーマを徹底的にしぼる。 内容の精選。
授業プリント1枚にポイントをまとめる。 一紙入魂。
プリントには、要点の設問、カット、エピソードなどを入れる。
板書事項を、思い切って少なくする。
毎時間、大型テレビを台車に乗せて教室まで運び、映像を見せる。
当時は、ブラウン管テレビだった。
キョーイク実践の研究会で、
大学教授(元都立コーコーのセンセー)から、ユニークな方法を教えてもらった。
「大変なコーコーに勤務していたとき、
毎時間の授業のあと、セートたちからノートを回収した。
セートには、ちゃんとノートをとっているかどうかを、成績に入れると告げた。
すると、セートたちは、とたんに板書をとるようになった。
最後に一言、ジュギョーの感想も書かせた。
それを読んだ後、彼ら一人一人にコメントを書いて返した」と。
「これだ !!」と思った。
つまるところ、「ノートをとらないと点をやらないぞ」と脅しているわけだ。
セートはノートをとるようになった。
ジュギョーをやりやすくなったし、感想を読むことでセートの反応もわかる。
一石二鳥である。
毎日、120~160人のノートをチェックしなければならず、大変だった。
セートのなかには「ねむい」「つまらない」としか書かない者もいた。
しかし、Kセンセーもセートの多くも、
次第に感想のやり取りが楽しくなった。
他のシャカイカの同僚たちも、その方式を真似た。
退職してから飲んだときに、元同僚から「あの方法はよかった」と感謝された。
こんな話は、モンカショーの官僚たちも、ケンキョーイも知らないだろう。
キョーシ同士が経験を学び合うことがいかに大事か、彼らにはわからない。
上からキョーシたちに余計な仕事を課すだけだ。
この「ノート」の話を聞いていて、ブログも同じだと感じました。
書いた記事をめぐって、コメントのやり取りをしていますよね。