ペンキ塗りのはなし 聞いたことある ? 話(29)
Kセンセーは、「荒れたガッコー」をよくする方法を思いつきました。
彼に語ってもらいます。
セートたちが登校してきて、まず校舎に入るのは昇降口である。
クツバコは、センセーたちの力で修理した。
しかし、壁は落書きだらけ、クツで蹴りを入れた跡だらけである。
昇降口の壁に、ペンキを塗って明るくしよう。
最初は、一人で始めた。
放課後、塗っていると、セートが立ち止まって話しかける。
「そうだ、一緒にペンキ塗りをしてくれるセートを募ろう」
ジュギョーで話した。
「センセーと一緒にペンキ塗りをする人はいないか。
ガッコーをきれいにしよう。
ペンキ塗りの同好会をつくろう」と。
すると数人のセートが出てきた。
なかには、身長が180センチを優に超える巨漢のセートもいた。
力士のような体型だが、実におとなしい。
セートたちと一緒にペンキ塗りを始めた。
その前をゾロゾロ、セートたちが帰っていく。
いろんなセートが声をかける。
「センセー、何してんの ?」
「見ればわかるだろう。 同好会に入らないか ?」
ペンキ代、刷毛代は、どうした ?
センセーたちに、カンパをお願いした。
だんだん塗っていき、ペンキがなくなるたびにカンパを募るのである。
センセーたちも気前よく、カンパしてくれた。
そのうち、コーチョーに相談したり、PTAにも協力をお願いした。
塗る場所は、次々に移ってていく。
昇降口が終わると、セートたちが所属する学年の教室のローカの壁へ。
次第に、壁への落書がなくなっていった。
セートがペンキ塗りした壁に、落書きしたり、蹴りを入れる。
セートたちはそこまでしない。
やっぱり気持ちは伝わるのだ。
ところで皆さん、
この「ペンキ塗り同好会」の名前を、何と名づけたでしょう ?
これを当てることができたら、すごい !!
ヒントは、「ペンキ塗りの商売」と「本の題名」の合体。
ここまで書くと、わかってしまうか … 。