ムカンキャクジアイは 意味がない ?
生まれて初めて、国技館で相撲を観たのは、
彼が土俵にあがったときに飛んだ「引退しろ!!」の罵声が、とてもいやでした。
人気力士とそうでない力士。
声援の量があまりにも違うのです。
この雰囲気は、心の底からいやだなぁと思いました。
自分みたいな人間には、耐えられません。
それに比べ、剣道の試合は気持ちがよい。
観客も静かに試合を見守っています。
勝者がガッツポーズなどしません。
そんなことをしたら、勝利判定も取り消しになります。
敗者が竹刀を床にたたきつけることも全くありません。
観客も、拍手だけを送ります。
大相撲の無観客試合。
テレビで相撲評論家らしい人が、
「無観客試合では、意味がない」とのたもうていました。
果たしてそうでしょうか。
テレビでしか観戦できない相撲ファンは、全国津々浦々にいます。
放映されるだけでも、ありがたいのではないかと思うのですが。
無観客試合だと、身体がぶつかりあう音も聞こえました。
行事の呼吸までも。
新鮮でした。
大乃国の一番に戻ります。
あまりにも罵声がひどいので、アイカタにせかされて、
「おおのくに ~ 」と声援をおくりました。
自分の声は小さく、か細かった。
帰宅してから、夜遅くテレビで、取り組みのダイジェストを見ました。
「おおのくに ~ !!」
解説者が「いま、大乃国を応援する、子どもさんの声が聞こえました」と。
子どもではなくアイカタの高い声でした。
皆さん、無観客試合を、どう思われますか ?