通り過ぎた途端に かん高い声
四方 六方 八方 手裏剣 ♫ ならぬ、
四方 六方 八方 ウォーキング ♫ である。
いや~こんなところに、こんな公園があったのか。
こんな近くに。
高台から見える、広々とした平地に河川。
遠くに高いビル。
30数年住んでいて、一度も来たことがなかった。
朝暗いうちに家を出て、暗くなって帰宅。
仕事、仕事の連続。
車の中から、地域をすっ飛ばしていた。
廃墟団地が、もう壊され始めていた。
2階の一室の床は、すでにぶちぬかれている。
奥の方に、畳が何枚も立てかけてあった。
かつてこの部屋で団らんがあっただろうに。
軍艦島のシーンを思い出した。
近くの小学校の前を歩いたときである。
ちょうど学童保育が終わったとみえて、小学生がバラバラと出てきた。
前方の石段に座っていた、
一人の低学年男子の視線がこちらに向いている。
不運なことに、その子と目があってしまった。
お互いに目をそらさない。
明らかに、不審者を見る目である。
通り過ぎた直後、
「センセェーッ !!」というかん高い声がした。
自転車に乗ったセンセーが、校内から出てきた。
きっと「今、怪しい男が通った」とでも報告しているにちがいない。
何とも、嫌な気分になってしまった。
ついこの前、
「そんな時代になったんですね」ではなく、
「気分を悪くしないでください。
ははぁ、あの子は大人からそう教えられているんだなと思ってください。」
とブログに引用したばかりなのに。
自分がそういう目にあうとは思ってもいなかった。
よっぽど危ない人間に見えるのか(苦笑)。