キョーシツに行くと セートが半分もいない 話(51)
「大変なコーコー」について、Kセンセーが、語ります。
赴任した当時、セートの遅刻がメチャクチャひどかった。
1時間目のジュギョーに行ってみると、
セートの半数も来ていないクラスがある。
授業を始めると、ぞろぞろ入ってくる。
時間通りに始めても、ジュギョーにならない。
驚いたことに、朝のSHRのチャイムが鳴ったのに、
まだ職員室をスタートしないクラス担任がいるのだ。
これじゃあ、セートの遅刻が減るわけがない。
SHRにセートが半分もいないわけだから、諸連絡もうまくできない。
あまりにもひどいので、実態を調べることにした。
過去1年間の「学校日誌」を出してくる。
クラス別、学年別、月別の「遅刻」の数を、データとして集計する。
1日平均の遅刻セートの数も計算した。
エクセルなど使えなかったので、
表をつくり、電卓をたたいたのである。
若い同僚から、
「Kセンセー、こんなことは機械にやらせなければダメですよ」と言われた。
あとからは、彼がパソコンを使って、集計の手伝いをしてくれた。
その結果、一番ひどい月は、
ガッコー全体で1日300人を超す遅刻だった。
1クラス平均にすると、1日十数人。
皆さん、想像できますか。
コーコー全体で毎朝、三百人以上のセートがゾロゾロと遅刻してくる、
1クラス平均、十数人。
しかし12年目、転勤で去る頃には全校で20人程度に減少した。
朝のSHRのチャイムが鳴り始めたとき、
セート昇降口に駆けこんでくるのは、せいぜい2~3人。
チャイムが鳴り終わる頃には、昇降口にはセートは一人もいない。
1クラス1日平均の遅刻者数も、「1人」程度までに減少した。
「遅刻ゼロ」のクラスもでてきた。
全校で300人以上いた遅刻セートが、約20人程度へ減少。
どうやって、減らしたのか。
「校門の虎」こと「門虎」がいたわけではない。
皆さん、どうやって減らしたと思われますか ?