人生百年 有為自然

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有為自然 402   崖の上の家の …

  崖の上の家の …

 

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引き籠り、時々外。

 

毎日1時間半、約6キロのウォーキング。

このときばかりは、コロナの不快なニュースから解放される。

 

二百数十段の階段を一気に登る。

頂上をすぎて下り始めたところの、崖の上の家。

花が咲いていたので、見上げる。

その家の住人が、花や木の手入れをしていた。

目が合った。

「こんにちは」と声をかけられた。

相手が女性だとわかって、びっくり。

こちらからも、「こんにちは」

「その花なんですか」

「これですか。コデマリです」

「教えていただき、ありがとうございます」

お互いに笑顔で、別れた。

 

下りの途中に、一面のタンポポの花。

綿帽子がついている。

昨日の強風で、飛んでいってしまった。

 

蛙の田んぼの前の家。

青年が、剣道の素振りをしていた。

背筋がすっきりのびて、竹刀を振る姿が美しい。

思わず、声をかけた。

 

「すみません。何段をお持ちですか」

「3段です」

「やはり。先日、お見かけした時、見事だなと思ったものですから」

「ありがとうございます」

 

ターンして、別な坂を上り始める。

上りきって歩いていくと、下の方に竹の林。

自分の背丈の2倍、3倍はあろうかと思われるタケノコ。

何本も生えている。

 

林の中を過ぎて、集合団地へ。

頭上を横に張られた、ロープ。

幾匹もの鯉のぼりが泳いでいた。

団地用サイズなので、かわいい。

巣立った子どもたちの鯉のぼりを、団地自治で集めて飾ったにちがいない。

 

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戸建て住宅の中を歩いていると、ネコに眼(がん)をつけられた。

先日の小学生の男の子の時と同じく、

自分とネコは、お互いに視線をはずさない。

眼の飛ばし合いである。

男児は声を発したが、今度は、こちらから「ミャーオ」と鳴き真似をした。

だが、無視された。

加齢のせいか、特技の「ネコの鳴き真似」までふがいなくなっている。

ネコからの挨拶の返しがなかったのは、悔しかった。

 

崖の上の家の女性、素振りの青年。

長い引き籠りの最中なので、久しぶりの会話は気持ちがよかった。