人生百年 有為自然

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有為自然 443  仮装行列の悲劇   話(74)

  仮装行列の悲劇   話(74)

 

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Kセンセーが、

ジョシコー時代タイイクサイの話を思い出して語ります。

 

恒例の仮装行列

全クラスのセートたちが、クラス担任に仮装をするのだ。

担任とセートがうまくいっているクラスはいい。

うまくいっていない場合には、どうなるか。

 

「ゴキブリ」の仮装があった。

残酷である。

誰が見ても、担任が気の毒であった。

明らかに悪意がある。

うまくいっていないクラス担任は内心、戦々恐々である。

セートたちは、なにをやるか当日まで秘しているのだ。

 

Kセンセーは1年目、「乞食」をさせられた。

仮装の係になったセートたちは、乗り気でなかった。

何も準備しない。

そこで彼は短パンに、自分の着古したシャツをズタズタに切り裂いてまとった。

リヤカーを引き一升瓶を手にもち、

口に水をふくんではプーッと噴き出した。

コースを一周する間、大喝采をあびた。

その年、一番、目立った。

みじめな姿をさらさずにすんだ。

 

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2年目は、セートと良好な関係になった。

ロックバンドの「キッス」

 

3年目は、「ハイカラさんが通る」「疲れた女」

女装である。

セートたちが白粉を塗ってくれた。

セートも嬉々としていた。

リヤカーに畳がしかれ、その上に着物姿で横に座る。

コースを1周する間、キセルでタバコをふかし、観客席に流し目を送った。

これまた、異様な盛り上がりみせた。

 

終了後のショクインカイギで、

仮装のあり方を検討するように発言した。

しかし、「クラス担任がきちんと指導すればよい」という発言が相次いだ。

だいたい、自信のあるキョーシたちだ。

 

自分は危機をすりぬけ、うまく乗り切ることができた。

2年目、3年目は、楽しかった。

今も、そんな仮装行列なんてあるのかどうか。

はるか昔、ウン十年前の話である。