もーいいかい もーいいよー 話(79)
タイショクについて、Kセンセーが語ります。
「もーいいかい ?」
「も―いいよー」
何が ?
「キョーシをやめても、もーいいよー」である。
燃え尽き症候群なのか、
「もーいい」という感じで退職した。
もしサイニンヨーを希望したら、ほぼ100%仕事をつづけることができた。
サイニンヨーを希望した場合、
今勤務しているコーコーに残るとは限らない。
海面すれすれのところか、中くらいの深さか、深海まで
いろいろなコーコーが待っている。
何を教えるかも、ままならぬ。
ニホンシ、セカイシ、チリ、セイケイ、リンリ、ゲンシャ … 。
どういうショクバに赴任するかもわからない。
新しい勤務先で苦労するより、もう解放されたい、
そんな気持ちだった。
退職間際の何年かは、新しい企画を提案することもできなかった。
退職したあとのことまで、責任がもてないからである。
かつてのコーチョー・キョートー・キョーユ(ヒラ)という
ほぼ「平等なショクバ」から、
コーチョー・フクコーチョー・キョートー・ソウカツキョーユ・キョーユ … という
「ピラミッド型のショクバ」に変わっていた。
ショクインカイギで発言するキョーシもほとんどいなくなった。
キカクカイギ(コーチョー・フクコーチョー・キョートー・ソウカツキョーユで構成)で
何ごとも決まるからだ。
カンテンベツヒョーカ(セートの成績)とかいう、くだらない制度も導入された。
どんなコーコーに行っても、どんな科目をもたされても大丈夫という、
実力のあるキョーシならいい。
セートたちを教えることが好きで、実力がある、そういう同僚は残った。
うらやましい。
経済的な理由で、まだ退職するわけにはいかないというキョーシもいた。
自分は「もーいい」と思って、やめたのである。
暗い話で申し訳ありません。
ところが、新しい展開が … 。
皆さん、退職後のKセンセーを待っていたものは、何だと思われますか ?