人の「恋」に 不用意に触れてしまった
京都で就職試験が終わったあとの夜、
高校時代の同級生のアパートに泊まった。
40年以上前のことである。
彼の部屋に、襖1枚ほどと思われるほどの、
大きなポスターが張ってあった。
ミニスカートのアグネス・チャンである。
狭い部屋で寝るときに、横になった。
見上げると、ミニスカートを下から見る格好に。
「下から見えてしまう」みたいなことを口にしてしまった。
冗談で言ったのだが、彼は怒った。
神聖なアグネス・チャンが、冒涜されたのである。
あわてて、あやまった。
そのあと、寝る位置を変えたかどうかは、覚えていない。
アイドルなどに全く興味のなかった自分にとっては、
大きなポスターにびっくりした。
怒る彼にも驚いた。
人の「恋するもの」に不用意に触れるべきはないと痛感した(反省)。
京都の寝苦しい夜の思い出ある。
なお、ずっとあとになってのことだが、
アグネス・チャンが、社会的なことなどで発言したことに驚いた。
そのとき、カノジョを見直した。
単なるアイドルではなかった。
ところで、ヒナゲシが、
あの「虞や虞や汝を如何せん」の虞美人草であり、
ポピーの一種であることを知ったのは、
退職してからのことである。
そして、検索していたら、 … 。
アニメ映画『コクリコ坂から』の「コクリコ」もヒナゲシだったとは。
ブログをやっていなければ、
気づかなかったにちがいない。