ここで会ったが ○回目
暮れるのが早い。
いつもの丘の上に向かって、林の中を上る。
頂上についた。
薄暗がりの中、こちらを見ているものがいる。
タヌキだ。
この場所では、3回目。
タヌキ道があるに違いない。
この地に移住して、30年を越す。
ウォーキングするようになってから、初めてタヌキに出会った。
話を、元に戻す。
丘を下った。
林をぬけるところで、またタヌキに会う。
今日は、2回目。
1日に2度もタヌキに会うなんて。
しかも、今年だけで6回。
タヌキに化かされてしまったのか、浮かれた気分になる。
そして、先日。
まだ明ける前に、早朝ウォーキング。
西の空に、満月。
家に帰りつく数百メートル前の、住宅地の歩道。
こちらをじっと見ている黒いかたまり。
今年7回目のタヌキとの出会い。
年内に、また会えるだろうか。
タヌキに会うたびに、『平成狸合戦ぽんぽこ』(高畑勲監督)を思い出す。
わが家も、丘陵を削って造成された団地だからである。
住宅地の近くに、林のある公園があるので、
まだマシかもしれないと、自分に言い聞かせている。