人生百年 有為自然

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有為自然 631   月夜の晩だけじゃない

  月夜の晩だけじゃない

 

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今年初の、剪定ボランティア。

緑地の斜面のツバキの剪定。

6人の参加だった。

 

茂っていたので、バッサリ。

「そんなに切って、大丈夫かな?

文句言う人がいるよ」と、伐採中のメンバーに言った。

彼は、剪定ボランティアの中心になってくれている。

「大丈夫」という返事だった。

 

数日後、老人会の会員ジョセーから、

ツバキの剪定に抗議する電話が入った。

 

「〇〇さん、ツバキを切ったのはあなたたち ?

あのツバキは、珍しい種類で、この近くには2か所しかないのよ。

ちゃんと考えて、伐っている ?

ツバキの身にもなって、考えたことある ?

木がなくなった緑地の今後をどうするのか、考えてやっている ?」

 

速射砲である。

激しい勢いで言われ続けた。

月夜の晩だけじゃない。

 

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以前にも、「伐るな」で大騒ぎになったメンバーの一人だ。

そのときは、痴漢対策のために、見とおしをよくするために剪定したのだ。

 

老人会で知り合いになっているからだろうか。

遠慮のない猛烈な抗議だった。

 

ムッとしたが、ここは我慢。

他の住民の中にも、

「伐り過ぎだ!!」という反応があることを覚悟しておかなければならない。

 

かぶれたら困るということで、市役所の公園課が「漆」の木を伐採した時にも、

「秋になると、美しいのに」と、私たちが非難された。

 

緑地には、桜などの枯れ木が立っている。

市は、枯れ木まで伐採する余裕がない。

人の通行するところでなければ、放置するとのことだった。

しかし、子どもたちが遊びにくる可能性はある。

そのうち、チェーンソーを購入して、伐採しようかという話になった。

 

とにかく、「剪定」をめぐる住民感情はむずかしい。

木を植えることも、少し考えなければならないか。