そして 誰も言わなくなった (114)
モリ発言で思いだしたことを、Kセンセーが語り始めました。
久々の「Kセンセーのものがたり」。
ジョセーが発言するので、会議が長くなる ?
とんでもない。
自分がショクインカイギで発言したとき、
ジョセーキョーシたちは、援護射撃してくれた。
正義感が強い彼女たちの存在は、頼もしかった。
発言がなくても、挙手採決のときに、自分の意見に賛成してくれた。
(今はもう、ショクインカイギで賛否を問うこと自体が、許されなくなっている !! )
ジョセーたちは、育児や家事の負担もかかえながら働いている。
当時、管理職になることを考えない人が多く、
そのこともあってかストレートにモノを言ってくれた。
ダンセーキョーシには、出世を意識しているのか、
はっきりモノを言わない人も多かった。
彼らは、ショクインカイギの場では沈黙を守る。
母性保護について取り組んだことがある。
ジョセー職員の休養室の設置。
「オトコには必要ないのか」と言うダンセーキョーシもいた。
ジョシセートの制服改正で、スカートに加えてスラックスを取り入れた。
これらの件でも、ジョセーキョーシたちと力を合わせた。
とにかく、職場でのジョセーは、
自分にとって、力強く頼もしい味方だった。
もちろん、例外はあったのは当然である。
退職間際のころのショクインカイギは、うんと様変わりした。
誰も発言しなくなったのである。
かつては、コーチョー・キョートー・ヒラの3段階だけだったのに、
コーチョー・フクコーチョー・キョートー・ソーカツキョーユ、ヒラ …
になった。
ヒラよりも上の方で、いろいろなことが話し合われる。
ショクインカイギは、上意下達の場。
発言しても、無駄なのだ。
「わきまえるキョーシ」「もの言わぬキョーシ」が大多数を占める中で、
「わきまえぬ」自分は、一言、言い続けた。
定年退職した。
「そして、誰も言わなくなった」と、風の便りに聞いたことがある。
活発に発言していたショクインカイギがなつかしい。
「もの言うキョーシ」「わきまえぬキョーシ」が、
もっともっと出てきてほしい。
また、一般のシミン、大人たち一人一人が、
「もの言う人間」「わきまえぬ人間」になることが重要だろう。
そうなれば、未来をになう子どもたちが、
「もの言う人間」「わきまえぬ人間」として育つに違いない。