人生百年 有為自然

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有為自然 694  やっと「宿題」を終えました

 やっと「宿題」を終えました

 

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    この写真は、斎藤幸平さんです。 

 

私は、今から30余年前に環境問題に目覚めました。

そのとき、現在の経済システムであるシホンシュギではダメだと、痛感。

だからといって、

ソレンのようなシャカイシュギ、

チューゴクのようなドクサイコッカは論外です。

 

NHK(Eテレ)で『100分で名著 資本論を偶然、見ました。

「これだ!!」と思い、本屋で購入。

著者は、斎藤幸平さん。

まだ30代の若さ。

彼の『人新生の資本論集英社新書が、今年の「新書大賞」だそうです。

 

ブロ友さんとの約束は、

「ダツセイチョーコミュニズムについて、ブログでわかりやすく説明すること。

それが、「宿題」になっていたのです。

 

『100分で名著 資本論(NHK出版)

 

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う~んと簡単な要約にしてみました。

 

シホンシュギの暴走で生まれたもの。

まず、格差の拡大。

世界の富豪トップ26人の資産総額は、地球上の人口の半分約39億人の資産に匹敵。

アメリカの超富裕層トップ50人の資産は、下位1憶6500万人の資産に匹敵。

ニホンでも庶民は、長時間労働、非正規雇用、低賃金、 … 。

 

そして、地球温暖化による 世界的な気候危機。

ニホンでは、

梅雨時の集中豪雨や、台風の超巨大化、酷暑が深刻になってきている。

 

もともと、社会の「富」「みんなのもの(コモン)」だった。

きれいな空気、水、緑ゆたかな森、公園、図書館、公民館 … 。

 

シホンシュギシャカイでは、社会の「富」が「商品」に姿を変えていった。

いくらで、どれくらい売れそうか。

売れそうなモノを生産する。

常に競争が行われる。

儲けにこだわり、規模を拡大していかなければ、他社との競争に敗れる。

儲けるためには、徹底的な長時間労働

ワタミでも、電通でも、過労自殺事件が発生。

いつでも解雇できる、正規雇用派遣社員

 

働く人間を疲弊させるだけでなく、限りある地球を破壊する。

化石燃料レアアースの採掘、森林伐採

気候変動によるスーパー台風、酷暑、生物多様性の喪失、パンデミック … 。

 

解決するには、

人間と自然の「物質代謝を、修復可能・持続可能なものにする。

シホンシュギに代わる「新たな社会」をつくる必要がある。

 

そのためには、人々が「アソシエート」すること。

「アソシエート」とは、

共通の目的のために自発的に結びつき、共同すること。

人々の自発的な相互扶助、連帯を基礎とした社会。

労働組合、協同組合、労働者政党、NGO、NPO、ボランティアなど。

地球と生産手段を「コモン」として、

みんなで共同所有し、共同管理していく。

 

人間と自然を重視し、人びとの必要を満たす規模の経済活動にする。

「脱成長型経済」の街づくり、社会づくり。

いくら「経済成長」しても、トリクルダウンをもたらさなかった。

トリクルダウンとは、

大企業がもうかれば、庶民にまで「したたり落ちてくる」というもの。

 

「今とは違う豊かな社会」を思い描く、想像する、構想する。

 

斎藤幸平さんの「脱成長コミュニズムを、こんな風にまとめてみました。

いかがでしょうか。

 

アメリカでは、シャカシュギを支持する若者が半数という記事。

「ウソだろう」と思いました。

しかしそれは、ソレンやチューゴクとは違うシャカイシュギ。

斎藤幸平さんの描く「脱成長コミュニズムも、

そういうものの一つかもしれません。

 

何となくでも、おわかりいただけたでしょうか。

「そんなに甘くない」「幻想だ」という声が聞こえてきそうです。

 

しかしこのままでは、気候危機・食糧危機が確実に進行します。

手遅れになるかもしれません。

斎藤さんの考えは、一つの問題提起でしょう。

私は、共感しました。

みなさんは、どうですか。

手に取って、読んでみてください。

比較的、わかりやすい本だと思います。