やっと「宿題」を終えました
この写真は、斎藤幸平さんです。
私は、今から30余年前に環境問題に目覚めました。
そのとき、現在の経済システムであるシホンシュギではダメだと、痛感。
だからといって、
ソレンのようなシャカイシュギ、
チューゴクのようなドクサイコッカは論外です。
NHK(Eテレ)で『100分で名著 資本論』を偶然、見ました。
「これだ!!」と思い、本屋で購入。
著者は、斎藤幸平さん。
まだ30代の若さ。
彼の『人新生の資本論』(集英社新書)が、今年の「新書大賞」だそうです。
ブロ友さんとの約束は、
「ダツセイチョーコミュニズム」について、ブログでわかりやすく説明すること。
それが、「宿題」になっていたのです。
『100分で名著 資本論』(NHK出版)
う~んと簡単な要約にしてみました。
シホンシュギの暴走で生まれたもの。
まず、格差の拡大。
世界の富豪トップ26人の資産総額は、地球上の人口の半分約39億人の資産に匹敵。
アメリカの超富裕層トップ50人の資産は、下位1憶6500万人の資産に匹敵。
そして、地球温暖化による 世界的な気候危機。
ニホンでは、
梅雨時の集中豪雨や、台風の超巨大化、酷暑が深刻になってきている。
もともと、社会の「富」は「みんなのもの(コモン)」だった。
きれいな空気、水、緑ゆたかな森、公園、図書館、公民館 … 。
シホンシュギシャカイでは、社会の「富」が「商品」に姿を変えていった。
いくらで、どれくらい売れそうか。
売れそうなモノを生産する。
常に競争が行われる。
儲けにこだわり、規模を拡大していかなければ、他社との競争に敗れる。
儲けるためには、徹底的な長時間労働。
働く人間を疲弊させるだけでなく、限りある地球を破壊する。
気候変動によるスーパー台風、酷暑、生物多様性の喪失、パンデミック … 。
解決するには、
人間と自然の「物質代謝」を、修復可能・持続可能なものにする。
シホンシュギに代わる「新たな社会」をつくる必要がある。
そのためには、人々が「アソシエート」すること。
「アソシエート」とは、
共通の目的のために自発的に結びつき、共同すること。
人々の自発的な相互扶助、連帯を基礎とした社会。
労働組合、協同組合、労働者政党、NGO、NPO、ボランティアなど。
地球と生産手段を「コモン」として、
みんなで共同所有し、共同管理していく。
人間と自然を重視し、人びとの必要を満たす規模の経済活動にする。
「脱成長型経済」の街づくり、社会づくり。
いくら「経済成長」しても、トリクルダウンをもたらさなかった。
トリクルダウンとは、
大企業がもうかれば、庶民にまで「したたり落ちてくる」というもの。
「今とは違う豊かな社会」を思い描く、想像する、構想する。
斎藤幸平さんの「脱成長コミュニズム」を、こんな風にまとめてみました。
いかがでしょうか。
アメリカでは、シャカシュギを支持する若者が半数という記事。
「ウソだろう」と思いました。
しかしそれは、ソレンやチューゴクとは違うシャカイシュギ。
斎藤幸平さんの描く「脱成長コミュニズム」も、
そういうものの一つかもしれません。
何となくでも、おわかりいただけたでしょうか。
「そんなに甘くない」「幻想だ」という声が聞こえてきそうです。
しかしこのままでは、気候危機・食糧危機が確実に進行します。
手遅れになるかもしれません。
斎藤さんの考えは、一つの問題提起でしょう。
私は、共感しました。
みなさんは、どうですか。
手に取って、読んでみてください。
比較的、わかりやすい本だと思います。