なつかしい !! わが青春の書
『100分で名著』の一覧に、なつかしい本の名前がありました。
大学時代に読んだ本です。
思わず、地域図書館で取り寄せました。
人間とは何か ?
いったい、人間は何のために生きているのか ?
人生とは ?
中高大時代、神父さんの影響のために、常に神の存在を意識していました。
しかし、絶対的真理や神というものを、
感覚的に感じるということはできませんでした。
そして、大学時代に、一冊の本に出会います。
実存主義は、当時、一世を風靡した哲学。
今の若い人は、実存主義といっても、「何、それ」という感じでしょう。
サルトルは、言います。
「実存は、本質に先立つ」と。
どういう意味 ?
もし神が存在して、神が人間をつくったとしたら、
人間とはどういうものかという本質があり、それから人間が存在する。
しかし、神は存在しない。
人間はまず先に実存し、そのあとで定義される。
人間はあとになって人間になる。
「人間はみずからつくるもの以外のなにものでもない」
みずからをつくるために、人間は絶えず、
未来に向かって、自ら構想した通りにみずからを投げ出す。
「人間は、自由の刑に処せられている」
「ひとたび世界の中に投げ出されたからには、
人間は自分のなすこと一切について責任がある」
「人間はなんのよりどころもなくなんの助けもなく、
刻々に人間をつくりだすという刑罰に処せられている」
「卑劣感は自分を卑劣感にするのであり、英雄は自分を英雄にするのだ」
自らを選ぶだけでなく、自分をとりまいている世の中のをも選択する。
自分の責任で、自分のあり方を、
自己をとりまく状況の中での生き方を、選び続けなければならないというのです。
あたりまえと言えば、あたりまえ。
この本も、自分が「有為」しつづける原点の一つです。
ただただなつかしい、青春の書だったので、取り上げました。
図書館で借りた本の名は、
『100分で名著 希望と自由の哲学 サルトル 実存主義とは何か』
( 海老坂武 NHK出版 2020年 )。
いずれにしても、面倒くさい人間ですね。
中高大、就職 … 、ジョセーにもてなかったわけだ(笑)。