身長2メートル前後の大男 ? エネルギッシュ ?
身長が2メートル前後の大男。
行動的で、エネルギッシュで、情熱的で、不屈の精神の持ち主。
酒を飲み、歌い、スポーツをしたり … 。
セージカ志望だったけど、願いかなわず、
50歳過ぎてやっと … と思ったら、3年で失脚。
14年間も諸国を放浪。
出世を諦め、弟子の育成に専念するのは、
69歳から74歳で亡くなるまでの数年間。
う ~ ん。
およそ2500年前に生まれた中国の思想家、孔子。
こんな感じの大男だって、知っていました ?
彼の言葉を集めた本が、『論語』。
全部で1万三千余字。
四百字詰めの原稿用紙で、わずか30数枚。
さて、『100分de名著 実存主義とは何か サルトル』を読んでいたら、
末尾に『100分de名著 論語 孔子』(佐久協 NHK出版 2012年)。
さっそく、図書館へ。
ページをめくると、なつかしい言葉が並んでいます。
義を見て、為(せ)ざるは、勇なきなり。
正しいとわかっていていながらやらないのは臆病者だ。
自分は臆病者なのに、なぜかいつも動いてしまう。
巧言令色、鮮(すくな)し、仁。
言葉巧みで愛想のいいやつには、ろくなもんがおらんよ。
スッペラコッペラ、しゃべれない自分。
「剛毅朴訥、仁に近し」も、好きだった。
これを知る者は これを好む者に如(し)かず。
これを好む者は これを楽しむ者に如(し)かず。
ものをただ知っている人よりも、それを好きだという人の方が上だ。
それを楽しんでいる人はもっと上だ。
浅学の徒なので、ものに通じることはできなかった。
楽しむことだったら、できる。
学びて思わざれば、則(すなわ)ち罔(くら)し
知識をいくら詰め込んでも、自分で考える力がないとだめだ。
高校時代の、丸暗記の受験勉強に嫌悪感。
この言葉に、「そうだ、そうだ」と共感。
漢文を教えるキョーシたちが、
吾、十有五にして学に志し、三十にして立ち、四十にして惑わず。
五十にして天命を知り、六十にして耳に従い、
七十にして心の欲するところに従いて矩をこえず。
私は十五歳で学問で身を立てようと決心したよ。 … 中略 …
七十歳になったら、これまでやり残してきたことを、ハメをはずさない程度に、
思い切りのびのびと楽しむことだよ。
十五歳 志学 真理の探究に憧れていたのに、くだらない受験勉強ばかり。
三十歳 而立 就職浪人後、職場で思い切り暴れて … 。
四十歳 不惑 転勤して、迷いながらもあれこれ猪突猛進。
五十歳 知命 天命だったんだろうなと思いつつ、最後の職場へ。
六十歳 耳順 そこそこ、人の言うことにも耳を … 。しかし、まだまだ。
七十歳 従心 この言葉を意識するようになるとは思わなかった。
アラセブになって、やりたいことをやっている。
そもそもハメをはずす力など、もはやない(笑)。
『100分de名著』には、出て来ませんでしたが、よく口にしていた言葉。
之(これ)を如何(いかん)せん、之を如何せんと曰(い)はざる者は、
吾之を如何ともすること末(な)きのみ。
自分から積極的に求めようとする熱心さのない者は、指導の仕様がない。
働いている頃、周囲の人間を見るたびに、この言葉が頭に浮かんできました。
今は、カリカリしなくなったかな(笑)。