人生百年 有為自然

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有為自然 764  あなたの好きな 落語家さんは ?

   あなたの好きな 落語家さんは ?

 

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みなさん、好きな落語家さん、いらっしゃいますか ?

私は、小三治さんです。

生の落語を初めて聞いたのが、小三治さん。

それ以来、はまってしまいました。

 

子どもの頃から、落語を聞く習慣はありませんでした。

テレビの落語も、ほとんど見ていません。

イカタに薦められて出かけたのが、小三治さんの落語会。

 

小三治さんの客は、「笑おう笑おう」と思ってやってきています。

「寅さん映画」の観客に似ているのです。

会場全体が、笑う気満々。

 

小三治さんが舞台に出てきて、高座に登る。

客はみな、その動きにじっと見入る。

彼が無言でお茶を飲む。

何も話していないのに、

彼のちょっとしたしぐさに爆笑と拍手が起きます。

 

「大統領!!」という声が飛んだこともあります。

「俺は、大統領なんかじゃねーや。

大統領だったら、〇〇なんかしねえ」と。

どっと、笑い。

 

落語の本題に入る前の「枕」

こんなに「枕」が長くて大丈夫かなと思ってハラハラしていると、

終了時間まであと何分となってから突然、「小言念仏」

「どじょうや ~ 」

 

「今日は、落語なんてどうでもいいや」の一言で、大爆笑が起きたことも。

拍手喝采です。

ついに「枕」だけで終わったこともありました。

そのときは、妙に感激。

 

鰍沢(かじかざわ)は不思議な落語でした。

南無妙法蓮華経

最初から最後まで、笑いなし。

この落語は、いったい何なんだ。

とにかく、怖くなったのと、驚いたのと。

終わったあとも、余韻が残りました。

 

小三治さんは、最初ニコリともしません。

あの厳しい顔が好きです。

じっと客を眺めまわす。

突然、いたずらっぽくニッと笑う。

千変万化なのです。

 

あのしゃべり方に、ほれ込みました。

もっと早く出会っていたら … 。

自分の仕事にも、きっと役立ったに違いありません。

 

年2回は、小三治さんの落語会に出かけていました。

電話での予約の時は、

開始時間になった途端に携帯をプッシュ。

切っては押し、切っては押しを繰り返します。

瞬時にとれたことも。

30分以上、かけ続けたことも。

 

他の落語家さんには、全く興味がありません。

テレビで観ても、何かつまらないのです。

小三治さんは、自分にとって唯一で最高の落語家。

 

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コロナのために、

昨年も今年も聞くことができませんでした。

お身体は大丈夫かなと心配していました。

 

訃報に絶句しました。

もう小三治さんの生の落語を聞くことはないのです。

残念でなりません。

 

小三治さんの冥福を、心からお祈りしています。