人生百年 有為自然

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有為自然 883  冗談じゃない 俺は70歳を過ぎているんだぞ !!

  冗談じゃない 俺は70歳を過ぎているんだぞ !!

 

 

高校でキョーシをしていた友人の話。

 

最後に勤めていた高校の校長から、電話があったとのこと。

「○月から、非常勤講師をひきうけてもらえませんか」と。

 

心の中で迷った。

「久々に生徒の前に立ってみるか」と、心が躍った。

しかし、辞めてからもう10年近くなる。

オンライン授業などできない。

パワーポイントを使った授業も行ったことがない。

無理だ。

大学受験対策中心の授業も、嫌だ。

 

そこで、元同僚の先輩に電話。

「非常勤講師を依頼されたのだけど、私にはとてもできません。

○○先生、引き受けてもらえませんか」

「冗談じゃない。

俺は、70歳を過ぎているんだぞ。

授業関係の資料も、とっくに片づけてしまった」と。

 

久しぶりの電話で、盛り上がった。

言われてみれば、彼はもう70歳過ぎか。

そして依頼のあった校長に、断りの電話を入れた、と。

 

さて、教員不足の一つの理由は、教員免許更新制です。

2009年度から、10年ごとに講習を受けなければ、

教員免許が更新されない制度になりました。

定年退職間際の教師たちのうち、更新しない教師も増えます。

その結果、退職後「免許をもった元教師」が減少しました。

 

大学生も、10年で更新切れになる教員免許など、取得するわけがありません。

民間企業に勤めたら、更新のための講習を受ける余裕などないからです。

以前だと、民間企業に就職した後、教員になる可能性もありました。

そういうわけで、「教員免許をとる学生も減少」したのです。

 

 

この教員免許更新制度は、早ければ2023年度には廃止されるそうです。

「教師の管理を強めようとしたセーフの大愚策」だったと言っていいでしょう。

 

教員免許更新制度のために、

「入口」でも「出口」でも教員が減少したわけですから。

これが、教師不足の大きな原因です。

 

また、教師不足の原因について、「教師の多忙」も報道されています。

多忙を解消するための、あれこれの工夫がテレビで紹介されていました。

 

しかし、教師の多忙を解消するための、最も効果的な方法は「少人数学級」です。

1クラス35人ではなく、ヨーロッパ並みに20人程度にしたら、

教師の忙しさは大きく改善されます。

一人一人の子どもたちに目がゆきとどきます。

 

高校の「教科担任」だと、例えば、

40人のクラスを5クラスもてば200人の生徒を担当することになります。

200人の名前を覚え、200人の一人一人を理解する。

とんでもなく大変なことです。

もし20人学級になれば、100人の生徒

生徒を覚えることも、容易になります。

テストの採点なども半分の時間ですむのです。

 

ヨーロッパなみの少人数学級。

生徒一人一人が自由に発言することも可能になります。

そんななかで、個性をもった人間が成長するのです。

教師の多忙が解消され、生徒たちはのびのびと学び育つことができる。

 



大軍拡ではなく、欧米並みに教育予算を増やせば、

「平和をつくる力」を育てることになると思います。

これこそが「国家百年の計」ではないかと思うのです。

 

生き生きとした人間は、「平和をつくる力」になる。

貧しく疲弊した人間は、ファシズム、独裁者、戦争」を呼び寄せる。

 

こんなことを言っても、世間には通用しないのかな。

「何を寝ぼけたことを言っているんだ」と。

 

みなさん、どうでしょう。