人生百年 有為自然

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有為自然 1217 「子どものいない人間」が「子どもの日」に考えた 240511

 「子どものいない人間」が「子どもの日」に考えた

                                                                 240511

 

当たり前のように言われている言葉がある。

少子化「消滅可能性自治体」。

 

未婚の女性、子どものいない既婚者、単身者、LGBT、

その他さまざまな事情で子どもがいない人たち。

上記の言葉を、どんな気持ちで聞いているのだろう。

 

とりわけ女性の中には、

「国のためにもっと子どもを産め」と聞こえる人も ?

 

子どもが少なくなったことと、

結婚しやすい、子どもを産みやすい、育児のしやすい社会の問題が、

切り離されているのではないか。

 

「消滅可能性自治体」。

自分も思わず信じてしまいそうになった。

うっかりのせられるところだった。

この言葉の定義は、

「2030~2050年に、

20~39歳の女性が半数以下になると予想される自治体」なのだそうだ。

 

少子化の背景はいろいろあるのに、

若い女性の減少」だけが指標になっている。

おかしくないか。

しかも国ではなく、自治体」が問題になっているのだ。

「消滅可能性自治体」という言い方は、

地方自治体が現在取り組んでいるさまざまな努力にも水をかける議論だと思う。

 

大切なことは、

希望する人が安心して子育てできる社会、

生まれてきた子どもたちが自分は大切にされていると思える社会、

どんな生き方をしても自分らしく生きることのできる社会、

そんな社会にすることではないのか。

 

君たちはどう生きるか吉野源三郎の言葉を思い出した。

 

だれもかれもが力いっぱいにのびのびと生きてゆける世の中

だれもかれも「生まれて来てよかった」と思えるような世の中

じぶんを大切にすることが同時にひとを大切にすることになる世の中

 

中学時代に同書を読んで、この言葉に感動した。

今考えて見れば、自分の生き方の根本の一つになった言葉である。

 

吉野源三郎さんの言うような社会になったら、

子どもたちは自然なかたちで生まれ、

親たちは安心して子育てできるのではないか。

 

 

ジェンダー平等の幸せな家庭像、幸せな子ども時代像、

ゆたかな恋愛像を若者が描ける社会になるかどうかが鍵だと思う。

 

自分は運動神経が悪く、病弱・神経質で、

友だちのいない孤独な子どもだった。

そんなわけで、

自分自身の子どもの未来を明るく描くことはできなかった。

結局、さまざまな事情により、私に子どもはいない。

 

ちなみにわが家では子どもの日前後には、必ず柏餅を食べる。

出身地には、柏餅はなかったけれども。

 

5月はやはり、1年で一番好きな月である。

 

 

【つぶやき12】 前回の解答

 

問1 日本国憲法「最高の価値」を示す条文は、第13条「個人の尊重」。

 

問2 憲法とは何かを示す条文は、第99条。

   天皇はじめ、公務員は憲法を尊重する義務」がある。

   憲法とは、「権力を縛るもの」。

   「国民を縛る」のは、法律。

 

問3 新しい権利を加えなくても、

   第13条の「幸福追求権」によって新たな人権を保障することができる。

 

問4 「緊急事態条項」は、

   「多数を占める与党」「永久独裁政権をつくることができる。

   政府は「緊急事態」を口実に、国民の基本的人権を制限できる、

   地方自治体の長に指示を出せる、

   国会にかけなくても法律に変わる政令が出せる、

   国会にかけなくても予算を決め執行できる、

   与党が多数なので、何度でも「緊急事態」と決めることが可能になる。