おともなく しずまりかえって さむくしめっている
『よあけ』
(ユリー・シュルヴィッツ作・画 瀬田貞二訳 福音館書店 1977年)
淡い緑色と青色とを基調とした、本の表紙。
湖に、大人と子どもを乗せたボート。
期待させる絵です。
見開きの右ページに、黒っぽい楕円。
「おともなく、」
ページをめくると、左ページは、少し大きくなった楕円。
「しずまりかえって、」
右は、さらに大きくなった楕円。
「さむく しめっている。」
さらにめくり、左ページには、下の方になにか見えます。
「みずうみのきのしたに」
右ページに目をうつすと、
「おじいさんとまごが もうふでねている。」
あとは、省きます。
すべてのページの絵に、魅せられます。
添えられた、少ない文字が語りかけてきます。
月、山、湖、そよ風、さざ波、もや、小動物たち、水、火、 … 。
『つるにょうぼう』の絵本では、
最後のページで「あーっ!!」という感じでした。
『よあけ』は、どんどん変わっていき、最後に … 。
語るのは、やめましょう。
ご自分で、ご覧ください。
最寄りの図書館で、閲覧されることをおすすめします。
時間はかかりません。
他館から取り寄せなければならないかもしれません。
一見の価値があります。
とにかく、すべてのページの絵に魅せられました。