つわものどもが 夢のあと ? 話(32)
Kセンセーの話は、つづきます。
「塗夢装屋倶楽部」によるペンキ塗りは、順調に進んだ。
「大変なコーコー」が、やがて「ニュータイプコー」に改編されることになった。
個人的には、反対だった。
これまで、みんなの力で苦労して立て直したフツーコーコー。
今度は、いきなり上からの改編。
改編のために、新しいコーチョーがやってきた。
コーチョーは、面白い男だった。
改編のことがなければ、タッグを組むと楽しかったに違いない。
ニュータイプコーの話がどんどん進んでいく。
ある日、コーチョーから呼ばれた。
「セート、ホゴシャ、ショクインの力を合わせて、
校舎内の壁をすべてペンキ塗りしよう。
新しいガッコーづくりの一環として。
ぜひ、経験を生かしてほしい」と。
改編には反対だったし、転勤する気になっていた。
それでも「ペンキ塗り」には、協力することにした。
ホゴシャの中には、ペンキ塗りの本職の人もいた。
セート、ホゴシャ、ショクイン、もちろんコーチョーも参加。
人海戦術である。
壮観であった。
階段のところなど難しいところは、業者に依頼。
そして、校舎内の、すべての廊下の壁を塗ってしまったのである。
そして、ニュータイプコーとして再スタートした。
Kセンセーは、その後、転勤しました。
別な角度から見たら、経費節減に協力したことになります。
でも、ひとつのガッコーの
校舎内の廊下の壁すべてを塗り替えた力はすごい。
ところが、そのニュータイプコーも、
近いうちに他のコーコーに吸収され廃校になるという話です。
「廃校になる前に、廊下の壁を見に行こうかな」と、
Kセンセーは寂しそうに話していました。
廃校や つわものどもが 夢のあと
「Kセンセーのはなし」の次のテーマは、考え中です。
「キョーシの春休み」にするか、あるいは「ジョシコーザンコクモノガタリ」、
「タイバツ問題」にするか、迷っているところです。