「助っ人」を 依頼 話(59)
Kセンセーが、語ります。
真面目で、人間はとてもいいキョーシがいた。
入学したばかりの、
自分のクラスのセートにどつかれても、反撃できなかった。
それほど気が弱いのだ。
彼が、相談に来た。
「読書の時間に、セートたちを静かにさせることができません。
どうしたらよいでしょうか」と。
彼は、正直な人である。
ふつう、こんなことを同僚になかなか相談できない。
彼のクラスの「副担任」が、
自分と一緒に同じ学年の担任をしたことのあるキョーシだった。
「〇〇さん、
担任の先生と一緒に、読書の時間に教室に行ってもらえませんか」と頼んだ。
二つ返事で引き受けてくれた。
副担任の彼は、セートの前でニコリともしないキョーシだ。
「あのセンセーのクラスになりたいと思わない。
しかし、ジュギョーはとってもいい。
誰も私語をしないし、騒がない。
静かにジュギョーを受けることができる」
そういう評判だった。
副担任の彼が、担任のセンセーと一緒にキョーシツに行き始めて以来、
セートたちは静かに読書をするようになった。
キョーシツの後ろに、彼が立っているわけだから、
いや、騒いでいた子も本を読む、そういうことになったのだ。
「これだ!!」
担任が教室の前で、
副担任が教室の後ろで、セートと一緒に本を読む。
これなら、どんなクラスも静かに読書するようになる。
これで、「読書の時間」を成立させるための「二つの手」を発見した。
一つは、読書の時間を「ジュギョー」にする。
二つは、担任と副担任の二人で、セートと一緒に本を読む。
将棋で言えば、これで詰むのだ。
しかし「ジュギョー」にするには、もう一手足りない。
さあ、このあとどうなったでしょうか ?
ちなみに将棋ですが、小学生の時、駒の動かしかたは教えてもらいました。
しかし、やりません。
アイカタに飛車角金銀落ちで負けました(涙)。
それ以来、やっていません(笑)。
麻雀もパチンコも競馬 … も、
負けることには一切手を出さない臆病者です、ジジイは。