人生百年 有為自然

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有為自然 1171 12年ぶりに 映画を観る  『福田村事件』 231204

  12年ぶりに 映画を観る 『福田村事件』  231204

 

      カタログハウスの画像より借用 www.cataloghouse.co.jp

 

いろんなシーンで、涙がにじんだ。

物語がすべて終わり、字幕シーンになってもだれも動かない。

映画館では、字幕シーンになると出口に向かう人がいるものだ。

しかし、誰ひとりとして席を立とうしない。

そして完全に終わると、静かな拍手。

満場の拍手ではない。

各人の心に重く響いているのだろう。

 

う ~ ん。

12年ぶりに映画を観たのだ。

 

村の宴会のシーン。

子どもの頃の、祖父母の家などが醸し出す雰囲気を感じた。

村人の着物姿にも。

 

被差別部落出身の行商人、社会主義者朝鮮人

元教師、妻、村長、新聞記者、

村人、在郷軍人、戦死兵士の妻、村の男たち、女たち … 。

 

自分だったら、あの場でどう行動しただろう ?

これまでいろんな場で、異を唱え、発言しつづけてきた。

しかし、あのような場面に遭遇したら … 。

はたして声をあげることができたかどうか。

かつて暴力で脅された時、「知らぬ存ぜぬ」で通したことがある。

むずかしい。

狂気の行動を阻止しようとしたら、

「ヒコクミン」「シュギシャ」「チョーセンジン」として、

 ・・・  かもしれない。

 

会場を出るときに、プログラムを買った。

脚本を読むと、一場面一場面が思い出される。

聞きとれなかったセリフも、わかった。

監督の対談を読んで、

自分が疑問に感じた点について語っていたのを、面白く感じた。

脚本が何度も書き直されたことにも。

 

        画像は借用 natalie.mu

 

関東大震災の時に、虐殺事件が起きた。

権力側の発信、メディアの追従、集団の狂気。

どれだけの国民がこのことを知っているのだろう。

虐殺をなかったことにしようとする都知事たち。

森達也監督たちの勇気と熱意に敬服する。

 

最後の橋の上のシーンに、ほんの少しだが希望を見た。

しかしそれは、自分だけの思い込みかもしれない。

願望かもしれない。

 

最も長くつづくシーンの間、

ドンドンドンドン … と響き続ける打楽器の音。

身体の中まで伝わって来た。

 

ネタバレにならないように、

感想を書くのはなかなかむずかしいものだ。

 

メディアで話題になった人々が多く出ていた。

井浦新東出昌大水道橋博士・ピエール滝・永山瑛多 … 。

それぞれの演技に感心した。

女優たちにも。

 

    * 画像は借用  natalie.mu

 

観た後も、くりかえしシーンが頭に浮かんでくる。

 

ニホンジン全員に見て欲しい映画だと、思った。

まだの方は、ぜひ。

 

まとめ  12年ぶりに映画を観た。

     『福田村事件』は、ニホンジン全員に観て欲しい映画だ