買ったばかりの新車 一方的に衝突されたのに
「あなたにも責任があります」… !?
高齢者の車の事故のニュースが絶えません。
ずいぶん前のことですが、私の遭遇した事故についてお話します。
新車を購入して2カ月ぐらいしかたっていない頃、旅行先でぶつけられました。
渋滞のため、ゆっくりした速度で進んでいた時、
右前方のパン屋にバックで駐車しようとしていた車が、
急発進してぶつかってきました。
ブレーキとアクセルを踏み間違えたのでしょう。
運転手の顔が、急に大きくなってきたのを思い出します。
こちらの右前輪は大破。
後部座席にいた高齢の母は、救急車で病院へ。
車は修理工場へ。
その日の予定は、全部パー。
運転していた年配の男性は「私が支払います」と恐縮していました。
ところが後日、先方の保険会社から電話がかかってきて、
「あなたも運転していたのだから、安全運転義務があります。
過失割合は生じます」と言われました。
最初、猫なで声でしたが、こちらが反論すると居丈高になります。
こちらの保険会社に電話し、「自分には絶対、非はない」と話しました。
「中立の調査機関に調査を依頼しますか?」と言われたので、
「もちろん」と答えます。
「過失割合がゼロなんて、ムリ」と職場の同僚たちは皆、言いました。
新車をこわされ、母が救急車で運ばれ、旅行の最終日をダメにされた。
その上、事故の責任まで負わされるなんて納得できません。
調査員と事故現場で会いました。
調べ終わったあと、「今回の事故調査の結論は別にして、
〇〇さん(調査員)だったら、事故を回避できますか?」と聞きました。
すると、「私だって無理ですよ」と一言。
警察署に出向いたとき、事故について質問すると、
「このケースは正面衝突です。相手に100% 非があります」と言われました。
結局、過失ゼロという結論でした。
最終日の予定がダメになったことについて、弁護士に相談したところ、
ホテルや交通機関の予約などがないので、損害賠償請求はできないと言われました。
精神的苦痛に対する慰謝料請求もムリだとのこと。
母には相手の保険会社から、その後の通院費も含めて支払われました。
加害者の側からは、救急車で運ばれた母を心配する電話もありません。
過失割合とは別な話だと思うのですが、保険会社から止められたのでしょう。
不快な事故でしたが、一応、「過失ゼロ」にできました。
保険会社の言う「あなたも運転していたのだから、安全運転義務がある」には、
気をつけましょう。
納得できないときには、中立の調査機関に入ってもらいましょう。
弁護士にも相談した方がよいと思います。
事故から得た教訓です。
* 自宅の花壇のすみに、オクラ4株、トマト2株、ピーマン2株を植えました。