そんなに オレの話は ? 話(37)
Kセンセーは、何度かの失敗のあと、一切ボーリョクをふるわなくなりました。
ダンシセートを床にねじふせたのが、最後でした。
Kセンセーは、語ります。
タイバツは指導ではなく、ボーリョクである。
キョーシ本人に、心の余裕がないとき、
言葉で指導する力がないときに起きる。
怒りや憎しみの爆発にすぎない。
自分をコントロールできないのだ。
数は少ないが、ボーリョクを反省した。
そして、セートを言葉によって指導するようになった。
注意を無視してしゃべり続け、従わないセートには「外に出なさい」と言う。
他のセートたちが見ていないところに連れて行って、静かに語りかける。
「どうして私語をしつづけるんだ ?
そんなに俺のジュギョーは、つまらないか ?
言いたいことがあったら、言いなさい」
だいたい、ここで謝るセートは、それで終わり。
そうでない場合は、
「放課後、私のところへ来なさい。
あとでゆっくり話そう」と切り上げる。
いずれにしても、セートの言い分をとことん聞く。
セートの不満を聞き、ジュギョー改善に努力することを約束する。
多くの場合は、セートたちと打ち解けることができた。
中には手強いセートもいた。
私語やジュギョー妨害はなくなったものの、
分かり合えないまま終わる場合もあった。
自分の力量不足だ。