人生百年 有為自然

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有為自然 35   みんなの ほんとうのさいわいのために …

 

   みんなの ほんとうのさいわいのために …

 

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ミキハウスの絵本、銀河鉄道の夜を地域の図書館から借りきました。

宮沢賢治・作 金井一郎・絵 三起商行 2013年

 

ずいぶん前に、ますむらひろしのアニメーションを映画館で観ました。

ジョバンニ、カンパネルラ、ザネリ、 …

登場人物がすべてネコで描かれているにもかかわらず、違和感がありません。

次々に出てくる幻想的な情景と音楽に圧倒されます。

 

しかし、作品の言わんとすることをつかめませんでした。

今回、絵本を読み直してみて、気になる言葉がありました。

ちょっと多くなりますが、抜き出してみます。

 

「ぼくはおっかさんが、ほんとうに幸せになるなら、どんなことでもする。

けれども、いったいどんなことが、おっかさんのいちばんの幸なんだろう。」

 

「ぼくわからない。

けれども、誰だって、ほんとうにいいことをしたら、いちばん幸なんだねえ。 … 」

 

… もうその見ず知らずの鳥捕りのために、ジョバンニの持っているものでも

食べるものでもなんでもやってしまいたい、

もうこの人のほんとうの幸になるなら自分があの光る天の川の河原に立って

百年つづけて立って鳥をとってやってもいいというような気がして、

どうしても黙っていられなくなりました。

 

けれどもまたそんなにして助けてあげるよりはこのまま神の前にみんなで行く方が

ほんとうにこの方たちの幸福だとも思いました。

 

ぼくはそのひとのさいわいのためにいったいどうしたらいいのだろう。

 

「なにがしあわせかわからないです。

ほんとうにどんなつらいことでもそれがただしいみちを進む中でのできごとなら

峠の上りも下りもみんなほんとうの幸福に近づく一あしずつですから。」

 

「ああそうです。

ただいちばんのさいわいに至るためにいろいろのかなしみもみんなおぼしめしです。」

 

どうしてわたしはわたしのからだをだまって いたちに呉れてやらなかったろう。

そうしたら いたちも一日生きのびたろうに。

どうか神さま。

私のこころをごらん下さい。

こんなにむなしく命をすてず

どうかこの次にはまことの皆の幸のために私のからだをおつかい下さい。

 

「 … 僕はもうあの さそりのようにほんとうにみんなの幸のためならば

僕のからだなんか百ぺん灼いてもかまわない。」

 

「僕もうあんな大きな暗の中だってこわくない。

きっとみんなのほんとうのさいわいをさがしに行く。

どこまでも どこまでも 僕たち一緒に進んで行こう。」

 

くりかえし出てくる「ほんとうの幸のために」という言葉。

賢治が伝えたかったのは、こういうことだったのか。

残りの人生、賢治のようにはいきませんが、

「ほんとうのさいわい」とは何かを考えながら生きていけたらと思っています。