ドイツの学校って 「職員室」ないの ?
今から30ウン年前の話ですから、変わっているかもしれません。
記憶をたどりながら、つづってみます。
見学したギムナジウムは、大学への進学を前提とした9年制の学校。
ニホンでいえば、小学5年から大学1年までの年齢。
これなら、ニホンのような中学受験、高校受験がない。
中学デビュー・高校デビューの「ワル」もいない。
イジメも少ないだろうと思ったものです。
ニホンでいうスポーツ系の部活などは、学校の仕事ではありません。
ニホンで見られるような職員室がありませんでした。
お茶を飲む、休憩室のような感じです。
歴史の授業は、1年で通史を終えるのではありません。
4年かけて古代・中世・近代・現代をそれぞれ1年ずつ学ぶのです。
つまり、1年かけて「現代」(当時は20世紀)を扱う。
分厚い教科書でした。
ナチスのことも詳しく書かれていました。
ニホンはというと、小・中・高と3回、薄っぺらな「通史」を学びます。
しかも「受験用単語暗記学習」なのです。
教師は、給料は低いが、家が建つと言っていました。
勤務が早く終わるので、コツコツと自分で家を建てる時間があるのだとか。
管理職になる人と、生徒を教える教師とは別だそうです。
訪問した学校は、まだ30代と思われる若い校長でした。
彼の恩師は、まだ授業を担当する教師をつづけています。
ニホンのように出世を意識する必要はなく、教えることに専念できるのです。
当時、すでに学校全体が「禁煙」でした。
公共の空間だからです。
冒頭に書いたように、今は違うかもしれませんが、
見るもの聞くものすべてにカルチャーショックを受けました。
ニホンのキョーイクギョセー関係者、キョーシたちに、
このようなキョーイク制度もあるのだということを知ってほしいと思いました。
そして、有益なことは取り入れて欲しいと。
「1クラス20人以下」は、やる気になればすぐにでも可能です。
まだ東西ドイツに分れていた頃に見学しました。
古い話でしょう(笑)。