舞台のわきから「 師匠~っ !! 時間が … 」という女声
「柳家一門会」に行ってきました。
「とり」はもちろん柳家小三治師匠。
午後7時27分に、小三治さんの話が始まります。
あと残りは38分しかありません。
一体、何を話すのだろうと思っていたら、
「あのひととってもこまるのよ」という新発売のCDの話。
入船亭扇橋のこと、松戸の女の話とつづきます。
途中、小三治さんが「いま、何を話していたんでしたっけ」(爆笑)。
1週間前の「独演会」の時のような政治ネタは、全くありません。
「小話」の「隣に囲いができたんだってねぇ」「へーっ」。
たったこれだけなのに、
隣の家との距離感、生活感、上っ面だけの言葉になるのか、中身があるのか、
違ってくる … という話が印象に残りました。
終了予定の8時5分になっても、まだ「枕」。
8時15分を過ぎても … 。
「9時5分の終了」の間違いだったかなと、思っていると、
舞台のわきから、「師匠 ~ っ !! 時間過ぎてますよ」と、
女性係員のかん高い声。
結局、8時27分に終了。
いつも「枕」が長い。
小三治さんは、「どうせ皆さん、落語なんか聞きに来ていないでしょう」(爆笑)。
そして、「今日は、まとまった話はしませんよ」(大爆笑)。
「まさか~」と思っていたら、本当でした。
最後に「小言念仏」で、チャチャッと終わらせるんだろうと思っていました。
これまでに20回近く、「生」の小三治さんの落語を聞いてきましたが、
「枕」だけで終わってしまったのは初めてです。
係の女性の声がかかったのも、初めて。
「枕」だけなのに、客は誰も文句を言わない。
満足しきっているのです。
前々回、隣に座ったカップルが、紙をいじるなどして音を立て、
周りの客からにらまれ、「仲入り」で帰ってしまいました。
小三治さんが、どんな落語家かがわかっていない客だったのでしょう(笑)。
なお参考までに、一門会の内容も書いておきます。
どの演者も、おもしろかったですよ。
柳家小ごと「道潅」 七重八重 花は咲けども 山吹の みの一つだに なきぞ悲しき
柳家小里ん「にらみ返し」 大晦日に借金取りを、どう撃退したか … 。
柳家小菊 粋曲 どどいつ あざうた 秋づくし 吉原づくし …