Kセンセーのはなし 50回目 話(50)
「キョウショクインの異動」について、Kセンセーが語ります。
「大変なコーコー」への転勤を
自ら希望するキョーショクインなど、まずいない。
転勤先を知らされて、「エッ!!」である。
異動のルールでは、3年目には「異動希望」を出すことができた。
自分が赴任した「大変なコーコー」。
数十人の職場。
おおまかに、次のような状況だった。
職場の「3分の1」が、着任したばかりの「新任者」。
そして「3分の1」は、次年度の「転勤」を考えている。
この職場に「とどまってもいい」というショクインは、残りの「3分の1」。
ショクインカイギは、どうなるか。
「新任」の3分の1は来たばかりなので、様子見で発言しない。
「出て行こうと考えている者」は、無責任なことを言えないので黙っている。
この職場にいてもいいと思うキョーシたちだけが発言する。
そんな感じだ。
こんな状態では、いつまでたっても「大変なコーコー」は変わらない。
本来なら、転勤したばかりで様子見の1年目。
悠長に構えていられないので、思い切って発言することにした。
これまでのガッコーでは、自分に共感してくれる人も結構いたが、
発言が多いために、憎まれたり、距離をおかれたりもした。
今度は、自分がどんな性格の人間か、わからないうちに発言することにした。
また、職場がどんな人間で構成されているかを、自分も知らないうちに。
なまじ知ってしまうと「無理だろうな」と思ってしまうからだ。
「敵を知り、己を知れば百戦危うからず」が正しい道である。
「相手を知らず」は無謀。
しかし、「相手から知られず」のうちに事を運ぶのは、けっこう効果があった。
可能な限り「敵をつくらぬ」ようにしたのは、言うまでもない。
異動で去るまでの12年の間に、コーコーは次第に変わっていった。
「異動希望」のキョーショクインが、どんどん少なくなっていったのである。
毎年20人ほどの異動希望があったのに、転勤する頃には4~5人程度になった。
「学力的に一番下のコーコーだけれども、ここの方が落ち着いている。
ちょっと上のコーコーに行っても、ここより荒れている。
だから、この職場にいた方がまだましだ」と。
なぜ、変わったのか。
さて、「Kセンセーのはなし」は、今日で「50回目」です。
いかがでしょうか。
皆さんの経験したコーコー生活とは、まるで違うのではないかと思います。
Kセンセーたちの努力で「大変なコーコー」がみるみる変わっていきました。
これからも、「Kセンセーのはなし」を綴って行きます。
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