わが家の 父の日 母の日
父が生きていた頃、
「父の日」や父の誕生日の前には、母からいつも電話がかかってきていた。
「お父さんに電話するのを忘れないでね」と。
母の日は忘れないのだが、父の方はいつも忘れるのだ。
電話しないと、父の機嫌が悪くなるのである。
父が亡くなって、母には毎晩電話していた。
ケータイを買ってあげた。
いくら電話しても大丈夫なように「家族割」にした。
母が認知症になって施設に入ってからは、電話をすることができなくなった。
「母の日」には、母にできないから叔母(母の妹)に電話する。
叔父が今年、亡くなったばかり。
自分が生まれたときも高校時代にも、叔母にはお世話になった。
その次に、昨年亡くなられた恩師の、奥様に電話する。
先生夫婦には子どもがいないからである。
叔母と奥様には、ときどき電話することにしている。
母が「今日一日、誰とも話さなかった」と、よくこぼしていたからである。
「母の日」「父の日」に、自分たちはどうすごすか。
子どもがいないので、何もないはず。
だが、新聞折込のチラシを利用している。
うまそうで、ちょっと高価な食品を買いに行く。
それが、自分たちへのプレゼントだ。
何かにつけてチラシをたよりに、
ちょっとした高い食品を買うようにしているのだ。
あの世まで、おカネをもっていくことはできない。
だから、今のうちに使っておこう。
高価と言っても庶民のレベルだから、大したことはない。
業者の思うつぼである(笑)。
でも日本経済のために、少しは協力することになるか。