「家族」って いったい 何 ?
NHK『あ・うん』(向田邦子原作)の再放送。
見ていて、腹立たしくなってきました。
子ども(フランキー堺)のカネをとって、山師の資金につぎこむ父親(志村 喬)。
ありえない。
そう思っていたら、
わが人生の恩師にも同じような話があったということです。
彼が遠方の地に転勤している間、自分たちの家に親に住んでもらった。
ところが転勤から戻ってきたのに、親がその家に住んだまま立ち退かない。
彼の父親は、それ相応の職業・地位についたことのある人物。
彼は、親にはっきりものが言えなかったのか ?
大変な思いをして、また自分たちの家を購入した。
一生の間に二度も、家を買ったのである。
彼の奥さまは、悔しくて悔しくてたまらなかった、と。
両親に何も言えない夫の姿。
ただただ黙しているだけだったとか。
彼が亡くなったあとで、奥さまからその話を聞いて驚きました。
あんなに立派な人にも、
そのような一面があったのかと、唸ってしまいました。
『あ・うん』を観ていて、そのことを思いだしたのです。
家族の中のことは、外からではわかりません。
わが家にも、似たようなことがありました。
NHKドラマ『コラ、なんばしよっと』(武田鉄矢の母がモデル)の
近藤正臣が演じる父親を観たときに、涙が出て仕方がありませんでした。
かねては尊敬できる自分の父も、酒が入るとダメだったのです。
酔いつぶれた姿は、ほんとうに情けなかった。
古い古い昭和の時代の男たちはこうなのでしょうね。
ただし、『コラ、なんばしよっと』とは違い、
父には異性関係のトラブルがなかったのが幸いでした。
『あ・うん』を観て、「家族」のことを考えてしまいました。
ニュースを見ていると、
現在の家族にもいろんなことがあるのでしょうね。
どちらもご覧になったことのない方には、何の話か分かりませんね。
今日は、ため息の出る話でした。