浦島太郎になってしまった 230329
「閉店ガラガラ」のスーパーの記事に刺激された。
1~2年後に閉鎖される予定の元職場に行くことにした。
今のうちに行かないと、中に入れなくなる。
さっそく元の勤め先に電話した。
「△△担当の○○さんにつないでください」とお願いすると、
「○○さんは、もう退職されました」と。
エッ、彼もそんな年齢なのか。
ずいぶん若いと思っていたのだが。
施設の副責任者に、元の職員であることを話すと、
快く見学させてもらうことになった。
年度末なので、十分な対応はできないと。
車を走らせた。
久しぶりの、通勤経路。
ここを毎日10年余、通ったのだ。
道路に飛び出してきた小学生を、危うく轢きそうになった場所も通過。
何を見ても、なつかしい。
途中、裏道がわからなくなってしまった。
表通りに戻って走ったが、まるで別の街のように変わっていた。
今よりもはるかに若かった。
つぎつぎと色んなことが頭に浮かんでくる。
何度も身体を壊すほどのエネルギーを使った。
そのため、施設は周りから評価されるほど様変わりした。
しかし、有効に機能しているのに、
お上の方針変更で切り捨てられる運命になったのである。
われわれも施設も「消耗品」ということだ。
最初はなつかしかったが、
帰宅していろいろ思い出すうちに疲れがドッと出てきた。
見学の疲労で爆睡してしまった。
翌朝、目覚めても、
髭も伸びておらず、白髪にもなっていなかった(笑)。
さあ気分を変えて、煙になるまで人生をもうちょっと頑張るか。
この世をば どりゃ おいとまに せん香の 煙とともに 灰左様なら
(十返舎一九 辞世の句)
まとめ 1~2年後、閉鎖される元職場に行ってきた。
知り合いは、誰もいなかった。
かつての通勤経路がなつかしい。
建物の中にはもう中に入ることはない、見納めとなるだろう。
お上による「使い捨て」という言葉が浮かんだ。